LNスマートレイヤー
・このたびは、弊社商品をご採用いただき、誠にありがとうございます。本書には施工に関するポイントや注意事項をまとめております。商品の特性をご理解いただき、安全でより美しい仕上がりに施工していただくために、施工前に必ず本書をご一読くださいますよう、お願いします。
安全上のご注意
※この表示の欄は「傷害を負うことが想定されるか、または物的損害の発生が想定される危害、損害の程度」です。
- 接着剤を使用する際は、換気を十分に行ってください。
- 接着剤を使用する前に必ず接着剤容器に記載されている、安全上の注意、使用方法、使用上の注意を読み正しくご使用ください。
- 安全上のご注意を守られない場合は、健康を害するおそれがあります。
施工上のご注意
- この商品は、一般内装(住宅)用の床材です。
屋外及び重歩行(土足)用、業務用として使用される居室にはご使用になれません。また、屋内でも浴室など、湯気にさらされたり、たえず水がかかったりするところでは、ご使用になれません。
- マンションの二重床上に使用する場合は、床の遮音性能について、管理組合の規約に従ってください。
- 特殊工法床材ですので、専用の接着剤を必ずご使用ください。
指定以外の接着剤(木工用白ボンドなど)を使用すると、フロア施工後に床鳴り(踏み鳴り)や接着不良、スキ、反りなどのトラブルの原因となります。
- 施工用両面テープの粘着面は、絶対にさわったり、汚したりしないでください。万一、粘着面がよごれた場合は使用しないでください。また、一度貼って剥がした両面テープは再使用しないでください。増し貼りする場合は専用の増し貼りテープをご使用ください。指定以外の両面テープを使用すると、フロア施工後に床鳴り(踏み鳴り)や接着不良、スキ、反りなどのトラブルの原因となります。
- 直射日光に当たったり、雨に濡れる場所、湿気の多いところでは保管しないでください。
長時間、水に濡れたまま放置しますと、カビの発生や腐れ、変色、ひび割れ、はがれなどの原因となります。また、立てかけ状態での保管を避け、開梱後は速やかに施工してください。
- 下地が濡れていないことをご確認ください。下地が濡れていると施工後、フロアへのカビの発生、変色、突き上げ、スキ、反り、床鳴り(踏み鳴り)などのトラブルの原因となりますので、下地の含水率が確実に14%以下になってから施工してください。
- 施工前に必ず仮並べを行い、色の濃淡、杢柄など、部分的に片寄らないように、全体の色柄のバランスをご確認ください。
- 施工工具は、各工具の取扱説明書に従って、適切に保護具(保護メガネ、防じんマスクなど)を使用してください。特に、フロアカット時は木粉により、むせる場合があります。
- 木質フロアは湿度の変化により伸縮する性質があります。特にフロア長辺側の壁際や被せ見切りの下などには、必ず2㎜程度スキ間を設けて、伸びを吸収できるようにしてください。
- 既存床の床鳴りは、補修することが困難であり、また、フロアを施工することで床鳴りはなくなりませんので、あらかじめ現状を必ずお伝えください。
- この商品には、ワックスを塗布する必要はありません。ワックスを塗布されますと、フロア表面がワックスの被膜となるため、防滑性、傷のつきにくさ、抗菌・抗ウイルス性等の塗膜性能が発揮されなくなります。
1. 施工前の準備
梱包内容
床材
24枚(3.27㎡)厚さ3.9×巾150×長さ909㎜
使用する接着剤・増し貼りテープ
接着剤および増し貼りテープは必ず下記の専用品をご使用ください。
| メーカー名 | 商 品 名 | 内 容 物 | 使用量の目安 |
|---|
| 朝日ウッドテック(株) | グルー WGMS-02 | 専用接着剤 (760ml、1本入り、専用2穴ノズル付き) | 1.5坪/本 |
|---|
| 増し貼りテープ LHT-55B | 専用増し貼りテープ (巾15㎜×長さ5m) | フロア長辺方向と平行の 壁際長さ×2分必要(約2巻/8畳) |
使用する工具
【用意する道具類】
・掃除機
・カッター
・ノコギリ
・ハンドローラー など
2. 施工の手順
手順1
既存床の確認・調整
よくお読みになり、
美しく仕上げてください!!
施工可能な既存床構成の種類
| 既存床の種類 | 放熱体の種類 | 床下地の種類 |
|---|
1. 合板製フロア(クッション材付きフロアは除く) 2. 合板 3. 合板に木質繊維板を複合したフロア | ガス温水式床暖房 (15mm、12mm、9mm(※2)、5.5mm(※2)) ガス温水式床暖房以外の放熱体についてはお問い合わせください。 | 合板 二重床(※1) |
| 4. ガス会社などの既築住宅向け床暖房システム(※2) |
※1)マンションの二重床に使用する場合は、床の遮音性能について、管理組合の規約に従ってください。
※2)詳細は別途お問い合わせください。
施工できない既存床、床下地の例
| 既存床の種類 | 床下地の種類 |
|---|
・木質系ボードが基材のフロア ※木質系ボード:パーティクルボード・MDF・インシュレーションボード・OSBなど ・クッション材付きフロア(防音フロア) ・無垢フロア、挽板三層フロア ・クッションフロア、フロアタイル など ・ウレタン、アミノアルキッド以外の塗装のフロア (フッ素塗装、窒素塗装、オイル塗装、表面コート(コーティング)など | スラブ下地 |
既存床の状態と対処方法
| 既存床の状態 | 対処方法 |
|---|
| 1. 表面状態 | ワックス | 既存床表面にワックスが塗布されている場合は、ワックス除去剤やサンドペーパーなどで除去してください。 |
| 表面剥がれ | 既存床表面の剥がれて浮いている部分を除去してください。 |
| ヒワレ | ヒワレによる表面の凹凸がなくなるまでサンドペーパーなどで均一に削ってください。 |
| 汚れ | 油汚れなどがある場合は、中性洗剤などで除去してください。 中性洗剤などで除去しきれない汚れがある場合はサンドペーパーなどで除去してください。 |
| 2. 平滑性 | 不陸・ 段差 巾反り | 不陸は2mm/m以下・段差は0.5mm以下•既存フロアの巾反りは1mm以下であることを確認してください。 超える場合は、カンナ・サンドペーパー等で高い方を削るか、低い方に施工用接着剤を充填してください。
 |
| 突起 | 局所的な突起がある場合はサンドペーパーなどで除去してください。 |
| 凹み・穴 | 凹み・穴がある場合は、施工用接着剤を充填して埋めてください。 |
| 3. ゴミ・ホコリ | 掃除機で完全に除去し、固くしぼった雑巾でふき取ってください。 |
| 4. 湿気 | 既存床が湿っている場合は乾いてから施工してください。(含水率14%以下) |
確認のポイント
手順2
美しく、バランスよく並べる。
仮並べ
- 施工する前に必ず仮並べを行い、色の濃淡・杢柄などが部分的に片寄らないように、全体の色柄のバランスを確認してください。
1枚1枚の色柄が異なります。
割り付け
- フロアの貼り方向は、基本的に既存床と同じ方向にしてください。既存床に対して直交に貼る場合は床暖房使用時に既存床が反っていると、軽微な映出(スジ)が発生する為、予めご確認の上、選定してください。
- 短辺の接続箇所が隣り合わないようにするために、303または455㎜ずらしをおすすめします。短辺の接続箇所が隣り合わせになっていると、施工後にフロアのスキ、段違い、床鳴り(踏み鳴り)などの不具合が発生することがあります。
- フロアの接続箇所と既存床の接続箇所は、50㎜以上離れるように割り付けてください。
手順3
接着剤と両面テープでしっかりと固定する
フロア貼り基準線の墨出し
フロア長手方向のフロア基準線を墨出ししてください。
巾カットしたフロアへの増し貼り用テープの貼付け
- 貼り始めや貼り終いでフロアの巾をカットした場合は、両面テープがフロア長辺の両端になるようにフロア裏面に増し貼り用テープを貼ってください。
- 増し貼り用テープは貼り付けた後、ハンドローラー等でしっかりとフロアに圧着してください。
接着剤の塗布
- 同梱の専用ノズル(2穴)をご使用ください。
専用品以外をお使いになると、施工後の段差、反りなどの原因となります。
- 接着剤はフロア裏面の長辺方向両面テープの間に塗布します。
※短辺端までしっかりと塗布してください。
施工後の段差や床暖房使用時のウキの原因となります。
【壁際巾カット品の場合】
- フロアの巾をカットして増し貼り用テープを貼り、テープ間隔が狭くなった箇所には接着剤は不要です。
【フロアと既存床の接続箇所が一致する(15㎜以下となる)場合】
- 既存床の接続箇所の上に施工用接着剤を塗布してからフロアを施工してください。(目安:2穴の片方をテープでふさいで塗布しヘラでのばす)
フロアの嵌合
- 両面テープの剥離紙を剥がし、フロアを貼り付けてください。
- 接着剤塗布後は下記の時間を目安にフロアを貼付けてください。
(5℃環境:30分以内、20℃環境:10分以内、40℃環境:5分以内)
フロアの圧着
- フロアを施工したら、5分以内にかかとで体重を載せてムラなく圧着してください。
- 両面テープ・接着剤のどちらの部分も圧着して下さい。
※圧着が不十分な場合は、段差の原因になりますのでご注意ください。
接着剤が硬化した後に圧着しても、段差は解消されません。
- 圧着後はフロアのズレは発生しないため、直後に歩行可能です。
〈目地コーキング処理をされる場合〉
フロアの継ぎ目やフロアと壁の間など、水分の染み込む恐れのある箇所には下記の方法で、目地コーキングをすることをお勧めします。
※コーキングを実施しても完全に膨れや変色を防止できるわけではございません。水分はできる限り早めに拭き取ってください。
- フロアを嵌合する直前に勘合されるフロアのオン実上部に、変成シリコンコーキング剤※)を1~2㎜のビード状に塗布し、丸形のへらで隙間ができないように塗りのばしてください。
ご注意
- コーキング剤がフロア表面に付着しないように、周囲をマスキングしてからコーキングしてください。
(面取り部分までマスキングしてください)
- フロアを施工した後、はみ出したコーキング剤はアルコール等で拭き取ってください。
- コーキング剤の拭き残しがあると艶ムラの原因になります。
床暖房までに必要な期間
- 接着剤が硬化するのに必要な期間を、十分に取ってから床暖房の運転を開始してください。
養生期間の目安
- 施工直後に床暖房の試運転をしない場合の養生時間の目安
10~20℃で4日以上、20℃以上で2日以上養生してから床暖房の運転を開始してください。
- 施工直後に床暖房の試運転(60分)を行う場合の養生時間の目安
10~20℃で2日以上、20℃以上で1日以上養生してから床暖房の運転を開始してください。
手順4
キレイにおさめる
納めかた
(1)壁際部分
- LNスマートレイヤーは壁際に2mm程度の隙間を開けて施工するため、以下の納め部材を用意しています。
(a)スロープ型見切材・L型見切材
※納め部材を使用しない場合、または巾木を付け直さない場合は、市販のコーキング(アクリル系)で隙間を充填することも可能です。
(b)インターフィット巾木
(c)コーキング剤での納め方
(2)玄関部分
- 玄関部分については下記の専用框を用意しております。
- 一続きで使用できる長さは、一辺10mまでとしてください。(上記方法で部屋周辺をおさめる場合)
床暖房用の仕上げ材として「木材のくせ」をできる限り抑えるようにしてありますが、部屋の広さや壁際のおさまりなどによっては、壁際にスキ間ができることがあります。
手順5
施工後も美しく(養生)
養生
- 施工後は直射日光を避け、傷や汚れを防ぐために、養生シートを被せ、養生テープで固定してください。その上に合板、養生ボードを敷いて十分に養生してください。なお、養生シートとフロアの間に、ゴミなどが無いようにフロア表面を、必ず掃除してください。
- 養生シートは必ず、壁際、サッシ際まで被せてください。養生シートが被っていない場所は、直射日光にあたり、色が変わる場合があります。
- 養生シートは平面(フラット)タイプをご使用ください。凹凸(エンボス)タイプの養生シートを使用すると、艶ムラや養生シートの跡が残ったりしますので使用しないでください。
- 養生テープは当社別売の養生テープ(YT-T3)をご使用ください。梱包用テープなどを使用した場合は、粘着力が強く、フロアの化粧面を破損させたり、粘着剤が残ったりする可能性があります。
3. お引き渡しまでの間のご注意
換気についてのご注意
- 当商品はF☆☆☆☆タイプとなっておりますが、お引渡しまでの間できるだけ、居室等の換気につとめてください。
- 換気することにより、湿気が室内にこもらず、突き上げ等の対策となります。
水濡れ等に対するご注意
- 工事完了後は、雨水に濡らさないよう窓の閉め忘れなどにご注意ください。万一、水濡れした場合はすぐに拭き取り、十分に乾かしてください。濡れたまま放置しておくと、膨れや変色などになることがあります。
工事業者様へ
施工終了後、この施工説明書はクリーニング業者様へお伝えください。
ワックスについて
LNスマートレイヤーには、ワックスを塗布する必要はありません。
- ワックスを塗布されますと、フロアの表面がワックスの被膜となるため、防滑性、傷のつきにくさ、抗菌・抗ウイルス性等の塗膜性能が発揮されなくなります。
クリーニングについて
- 化学モップ、化学雑巾、またはフローリングワイパー(ドライタイプ)のご使用されますと、これらに含まれる油分や流動パラフィンなどの成分によって、滑りやすくなる場合がありますので、十分ご注意ください。
JA-1N 25.08